対象業務を自由に選べるのは、行政書士だけにある役得

果てしなく広い業務の魅力

行政書士の働き方には自由があるとお話ししました。しかしそれだけなら、税理士や社会保険労務士などほかの士業さんにも同じことが言えます。行政書士にはもっと別な自由もあるのです。
行政書士という国家資格は本当に特殊で面白いです。というのは、どんな業務をやりたいのか、そのことも自由に決められるからです。

行政書士の仕事は、ひと事でいえば、市民に代わってさまざまな書類を書く、法的サービス業です。より具体的にいいますと、官公署(国や都道府県・市町村・警察署、保健所など)に提出する届出書や各種申請書などの書類をつくることがわれわれの仕事です。

そしてわれわれ行政書士が扱う書類の数は半端でなく膨大なのです。私も数えたことはありませんが、一般には7000種とも1万種とも言われています。

思いつくままざっと数え挙げてみますと、
自動車登録申請、自賠責保険請求、遺産分割協議書、特定非営利活動法人設立、内容証明郵便作成、著作権登録申請、たばこ小売業販売業申請、就労資格証明書申請、プログラムの著作物に係る登録申請、学校法人設立認可申請、理容所届出、クリーニング所届出、旅館営業許可申請、飲食店営業許可申請、薬局開設許可、探偵業届出、産業廃棄物処理業許可申請、電気工事業者登録申請、公害法関係申請、交通事故損害賠償請求、風俗営業許可申請(キャバクラ、マージャン店、パチンコ店、ゲームセンター等)、告訴状・告発状作成、建設業許可申請、などなど無数にあります。

全部で1万種以上ですから、これでもまだ極々一部に過ぎません。行政書士は、こうした無数の対象業務を前にして、自分のバックグランド(前職や興味のある分野)や開業エリアの特性を見ながら、自由に業務を選ぶことができるのです。

こんな自由な仕事の組み立てをできる国家資格は、ほかにはちょっと見当たりません。税理士といえば企業の顧問となり税務の支援をする人のことですし、社会保険労務士は健康保険や厚生年金の手続きを通じて就労者をサポートする人のことです。

ところが行政書士だけは本人の考え方次第で何でもできるのです。外国人の方をサポートする働き方も、CGデザイナーなどクリエーターの仕事を守ることも、交通事故の被害に合われた方をサポートすることも、キャバクラ・ショットバーなど遊楽街の繁盛を手助けすることも、地道に電気工事業を支える働き方も、親族の間に入って遺産相続の問題に決着をつけることも…。そのほかもう何でもできてしまうのです。

その魅力のことが本当にわかってくると、求人で誰かに雇われる安定の魅力は、まったく色あせていくのではないでしょうか。
リスクのヘッジを考えることに時間を掛けるより、行政書士にやれることを前向きに調べ考えることの方が、みなさんの将来にずっとプラスに作用するように私は思います。

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